尼崎ゆかりの抽象画家

白髪一雄記念室

過去の企画展(2016年)

「白髪一雄 密教との出会い」


(2016年11月12日~2016年12月11日)

 白髪一雄は、創作活動において精神的な向上を求めていた1960年代後半に密教と出会いました。1971年に得度し、比叡山延暦寺で厳しい修行を行います。修行の後の一時期、白髪の創作には円相をモチーフとした作品など、密教の影響が色濃く表れます。その後、描き方は再び足を使ったアクション・ペインティングに戻りますが、作品制作の前に、精神を集中させるために不動三尊像に祈りをささげるなど、密教の精神は白髪の生涯を通じて重要な位置を占めるようになりました。
 本展では、密教をテーマとしたアクション・ペインティングの作品に加え、白髪自身が墨で描いた仏像や梵字、関連資料なども公開し、密教が白髪に与えた影響と、白髪が求め、描いたその精神について紹介します。また、特別展示として、密教シリーズの後に描かれた自然をテーマとする作品も併せて公開します。
[←] 一覧に戻る