所蔵作品

初期風景画

二階窓外の景(1948年)

白髪は京都市立美術専門学校時代に終戦を迎えましたが、その翌年に京都の寄宿先で肺炎にかかり、約1年間自宅で療養することになりました。その頃に描いたものが、これら京阪神の近郊風景です。
1947年から48年の2年間に描かれた48点がシリーズとして今に残ります。城下町の風情を残しながらも、工場などが立ち並び急速に工業都市として発展する尼崎をはじめ、戦後の大阪、京都、神戸などが丁寧に描き出されています。

  • 神戸栄町通(1947年)

  • 京都東本願寺(1947年)

  • 二階窓外の景(1948年)

  • 尼崎工場界1(1948年)

  • 尼崎出屋敷与茂川(1948年)

  • 尼崎庄下川阪神尼崎(1948年)

  • 尼崎築地1(1948年)

  • 尼崎与茂川夜景(1948年)

  • 大阪中之島公園(1948年)


初期油彩作品

白髪が洋画家として歩み始め、足で描くアクション・ペインティングを始めるまでの最初期の作品です。
絵筆で描いた具象的な作品から、ペインティング・ナイフで描く完全な抽象画へと移行する変遷がわかります。
この時期の作品は現存するものが少なく、当記念室以外にはまとめて観ることができない貴重なものとなっています。

  • 鳥檻(1949年)

  • 難航(1949年)

  • 夜の風物(1950年)

  • 陰火(1951年)

  • 本能の結集(1952年)

  • 妖家具(1952年)

  • 流脈1(1953年)

  • 文B(1954年)


アクション・ペインティングによる作品

キャンバスに置いた油絵具の上をロープにつかまりながら素足で描くという、白髪独自のスタイルで描かれた代表的な作品です。
幼少期から愛読していた中国の物語『水滸伝』の登場人物の名をタイトルに付けた《水滸伝シリーズ》や、厳しい修行を行って僧侶になるほど傾倒した天台密教を主題とした《密教シリーズ》など、シリーズや制作年代により、多様な表現があります。

  • 天傷星行者(1960年)

  • 太丞(1979年)

  • 天富星撲天雕(1963年)

  • 祝いの舞(1981年)

  • 天女の舞(2000年)

  • 大威徳尊(1973年)

  • 密呪(1951年)

関連資料

白髪氏の没後に、自宅アトリエに残されていた画材道具類や蔵書、記録写真などを一括してご遺族から寄託を受けました。白髪はどのように描き、何を思考をしていたのかなど、これらを整理・調査することは白髪一雄の画業を知る上で貴重な資料となります。記念室では、これらの関連資料の一部を入れ替えながらご紹介します。